【お灸TALK】漢方薬の使い方 風邪編
~風邪の初期症状~
秋口の風邪は、まず葛根湯の風邪から。
いつもと違うへんな頭痛、ダルさ、くしゃみと始まって、肩が凝ったり寒気、発熱と体表部分から筋肉までの深さで進行して行くのが、葛根湯の風邪です。
最初から腰が痛かったり下半身がダルい、または胃が止まったり下痢したりと言う風邪は「表裏(ひょうり)」で言えば「裏」の風邪なので、葛根湯は効きません。
もし表邪と言われる文頭の症状がそろっていたら、様子を見ずにとっとと漢方薬を飲みましょう。
なぜなら、この症状は、すみやかに次の段階に進んでしまうからです。そうなったら後追いで薬は効きません。
また、同じような症状からスタートして、くしゃみ、鼻水から口の中がびしゃびしゃした感じになって来たら、それは小青龍湯の証です。
鏡で、ベロを見てみてください。いつもより湿っていて色が薄く、歯形も付いているようなら、こちらもとっとと小青龍湯を飲みましょう。
証が合えば数分で効きます。
そして、数時間で効果が切れますから、またくしゃみなどでて来たら、すかさず薬を追加してください。
~正しい飲み方~
おかしいなと思ったらすぐ服用。
お湯にしっかり溶くと、効果は何倍にもアップ。
特に小青龍湯は美味しい薬ではないが、体に合っている時は意外に飲みやすい。
一日3回と思わず、切れたら次を飲みましょう。
抗生剤・市販薬と一緒に飲むと、腸内細菌の働きが悪くなっていて、効きにくいこともあります。
飲んだのに効かない時は、すでに証が変わっている可能性が高いので、次の漢方薬をチョイスしましょう(麻黄附子細辛湯や小柴胡湯など)。